こんにちは、ぴんちょすです。
先日スーパーで買い物をしていたら、鮮魚コーナーでなんと「イルカの肉」が売られているのを発見。
これは食べてみたい…!ということで買って帰って食べてみました!
イルカのお肉を食べる、というと馴染みのない方の方が多いのかも。
かつては貴重なタンパク源として盛んに食べられていたようですが、今ではほとんど見られなくなったイルカ肉。
静岡県の伊豆半島や東北地方などでは今でも食べる習慣の残る地域があるようです。
ごぼうやにんじんと一緒に味噌味で煮込んだ「イルカの味噌煮」や、しょうゆダレに漬け込んでから天日干しにした「イルカのタレ」と呼ばれる料理があるそう。
ちなみに沼津の居酒屋さんでもイルカ肉の料理を出しているところもあったりして、僕も「イルカ料理を食べる」ということ自体は全く初めてではなかったりします。
そんな中で、沼津のスーパーマーケットで買い物をしているときに発見した「イルカのお肉」。
(ちなみにゲットしたのは「エスポット沼津駅北店」さんです。)
100gあたり127円というお値段でした。
産地は岩手県、もしかしたら岩手のほうでも食べる習慣が残っているのかも。
ではでは、まずは下ごしらえから。
買ってから色々調べてみたら、「イルカ肉(特に脂身)には独特な臭みがある」「血抜きと下茹でが必要」という情報が多数。
お肉を見てみると、うーん。真っ赤。たくましく水中を泳ぐイルカさんらしい血の色、って感じ。
においを嗅いでみると、獣肉と魚肉の臭みを足して2で割らないような独特の臭み。なるほど。
特に臭みが強い、というのがこの脂身。
新潟県生まれの僕としては、夏場によく「クジラの脂身とナスの味噌汁」を食べたりもしたんですが、それを思い出したりもする風合いです。
まずはひとくち大に切ってから、水に浸けて血抜きをしていきます。
一回水に浸けるともう真っ赤。2度3度洗い流してあげて、水が濁らなくなってから水に浸けて、1時間ほど。
濁らなくなったとは言っても、それでもまだ真っ赤っかです。
1時間くらい置いた後で、水を入れ替えて、料理酒と一緒に下茹で。
1時間血抜きをしてからでさえ、ものすごい量のアクが出てきます。
下茹でしたイルカのお肉。
ザルにあけて湯切りをしたのがこちら。
見た目だけだと美味しそうですが、独特の臭みがほんのり香ります。
この時点でちょっと赤身を味見。
噛んでみると、豚の赤身肉とレバーの中間みたいな食感。
風味も、レバーとカツオの血合いの合いの子みたいな、生臭い感じがほんのり。1時間血抜きして、下茹でしてもなおこれです。
レバーとかが苦手な人だと、この時点でダメかも。
(脂身は食べる勇気が湧かなかった…笑)
さてさて。
この臭みの強いイルカ肉、どうしたら美味しく食べられるか、と思案。
とりあえず味の濃いタレをかけてしまえば臭みもマスキングできるのでは!
ということでまずはごま油で炒めて。
業務スーパーの「焼肉のたれ」!
これがあれば大体お肉が美味しく仕上がる、いつもお世話になっているタレです。
ジャっと炒めて、タレを絡めて仕上げに白ゴマをぱらり。
うんうん、美味しそう!
お味は、というと。
赤身肉は臭みが完全に消えて、美味しくできました!みっちりした密度のあるお肉、と言った感じで食べ応えもあって、お酒に合いそう。
脂身は確かに臭みがありますが、それでも決して食べられないものではなく。苦手な人はダメかな、というくらい。
うんうん、まずまず上手く行きました!
焼肉風がまずまず上手くできたところで。もうひとつ料理を試してみよう、と。
日本人には「醤油と砂糖で煮る」という、なんでも美味しく食べられる必殺技があるんです。
きっとイルカの臭みも克服できるはず!
ということで。
こちらも業務スーパーの「煮物のたれ」。
こちらも毎日のご飯作りやお弁当のおかず作りに重宝しています。
チューブ生姜も多めに入れて、においをマスキングする作戦。
仕上げに刻みネギをぱらり、として完成!
こちらも美味しそうにできました!
お味の方は。
赤身はちょっと臭みが残るものの、まずまずの仕上がり。もうちょっとしっかり煮込んで味を含ませたら、もっと美味しかったかも。
ただ、脂身は臭みがあんまり消えていなくて、結構食べるのしんどかったかも。
むむむ、必殺技が思ったほどの効果がなくてちょっと悔しい。
なかなか臭みが強くて手強いイルカのお肉。
食べているうちにもう一つアイデアが生まれたので、焼肉風と醤油煮を半分ずつくらい残しておいて、第3弾を試してみることに。
肉のにおいをマスキングするならスパイスも有効。
ならばこちらも、食材をなんでも美味しく食べられる必殺技をもう一つ。
そう、みんな大好きカレーライス。
急遽レトルトカレーを買ってきて、イルカ肉と合わせてみることに。
レトルトカレーを温めて、ご飯をよそってカレーをかけて、残しておいたイルカ肉の醤油煮と焼肉風をトッピング。
できた!イルカカレー!
さてさてお味は…
うん!
臭みをほとんど感じなくて美味しい!
脂身をピンポイントで噛むとちょっと臭みは出ますが、赤身とカレーとで一緒に食べるとほとんど臭みは感じません。
あっという間に完食!
ということで。
初めてのイルカ肉調理、格闘しながらも美味しく頂くことができました。
今でこそあんまりスーパーでは出回ったりしない食材ですが、かつてはきっといろんな工夫をして美味しく食べて、貴重なタンパク源としていたのかなあ、なんて思ったり。
そんな先人たちの努力に思いを馳せる貴重な機会にもなりました。
ではでは今回も、ごちそうさまでした!
ちょっと追記。
上の記事を書いた後ですが、静岡県伊豆の国市のお魚屋さんで「イルカ肉のジャーキー」を発見、食べてみました。
感覚としては記事の中で少し触れた「イルカのタレ」という料理に近いのかも。
実際これ、臭みやクセが全然なくて、美味しくいただけました。きっとこれも貴重なたんぱく源を美味しくいただく工夫なんだなあ…なんて思いを馳せながら味わいました!
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